眼鏡ヒロインについてのどうでもいいこと

 一昔前の━━といっても15~20年ほど前のことだが━━エロゲにはかなりの高確率で眼鏡ヒロインがいる。最近プレイした「遥かに仰ぎ、麗しの」にもいたし、多分探せば無限に出てくる。眼鏡ヒロインが流行った時代があったらしい。

 しかし近年では眼鏡ヒロインというのはすっかり姿を消した。ここ数年のエロゲで眼鏡ヒロインを見た記憶が無いレベルで消えた。たまにいても、当たり前のように不人気。ヒロインの属性としてはマイナーに属するものへと変化したのだ。

 眼鏡属性が受け入れられなくなった原因は、時代の変化にあると思う。まあそれしかないし当たり前だが。

 私は眼鏡ヒロインが苦手だ。なぜなら、私も眼鏡をしているから。同族嫌悪とかそういう意味ではない。常日頃から眼鏡と共に生活している私にとって、眼鏡とは「生活に必要な補助具」である。決して「自分を着飾るための装飾品」ではないのだ。眼鏡は、私にとってはプラスの属性にはなり得ない。アクセサリーとして見られないからだ。

 例えば、聴覚を補う補聴器は属性になるだろうか?車いすは?義手義足義眼は?入れ歯は?当然ならない。これらに対して萌えを感じることなんてできない。だってこれらは萌えを感じるためのものではないから。人が生活するために必要なものだから。眼鏡だって同じだ。何が違う?視覚を補う補助具である眼鏡と、聴覚を補う補助具である補聴器に違いなんてないだろう。等しく補助具だ。もし補聴器や車いすをアクセサリーとして見られる人がいるなら、その人にとっては属性足り得るのだろう。でも私は無理だし、多くの人が無理だろうと思う。

 時代の変化というのは、つまり眼鏡をかける人が増えたからということを指している。眼鏡をかける人が増えたということは、それだけ眼鏡を補助具として利用する人が増えたということ。私のようにアクセサリーとして見られなくなる人も多いだろう。結果として眼鏡ヒロインは淘汰されることになったのだ。

 要は私は眼鏡が好きじゃないんだ!ということ。それだけを言いたい文章でした。